「約束・・・覚えている・・・?」
駅の地下駐車場に止めてある車の前で、彼が言った。
こくん、、、、
私は無言でうなずく。
「・・・乗って」
彼は助手席のドアを開けてくれる。
私は素直にシートの腰を落とした。
彼の車は、ブルーのMRⅡ。
Tバールーフを開けてから、彼はエンジンをかける。
「海・・・見に行こうか・・・?」
彼は明るい声で言う。
私はまた、こくん、、と、うなずく。
「・・・どうしたの・・?元気ないね・・・」
私はうつむいたまま。
彼は左手を私の方に伸ばす。
その指が私の頬に触れた瞬間、私は、びくん、、としてしまった。
「大丈夫・・・心配しないで・・・・」
彼は私の頭を、優しくなでてくれる。
「ゆきなが・・嫌がることは・・絶対にしないから・・・約束する・・・」
「ほんと、、、?」
「うん・・・だから・・そんなに怯えたような顔・・しないで・・・ね」
「ん、、、」
ようやく私の顔に、笑顔が戻った。
思ったより大きな音を立てて、車が走り出した。
私は小さく悲鳴を上げる。
「もしかして、、族車、、、?」
彼は大きな声を出して笑う。
「あははは・・違うってば・・・これはこういう車なの」
「そんなこと言って、あやしいなぁ。本当はバリバリのヤンキー上がりなんじゃないのぉ?」
「こら・・」
彼は私の頭をコツン、と叩く。
そのまま、ギュ・・っと、私の頭を抱き寄せる。
「その方がゆきならしいよ・・・思った通り・・笑顔がよく似合うね」
私は彼の肩に頭をこすりつけながら「すりすり」って言うと、彼は大笑いした。
「チャットで書いている言葉を、実際に行動でやると、結構マヌケかも、、」
すっかり和んだ車内に、2人の笑い声が響いた。
私は東京に住んでいて、彼は神奈川に住んでいた。
特に離れた距離でもないのに、今まで1回も会わなかったのは、それだけお互いに慎重だったからかもしれない。
私の彼も、人が信じられなくなっていた時に出会った。
やっと見つけた「信じられそうな人」が、実際に会ったことが原因で失うことになってしまったら、、と考えると、 なかなか勇気が出なかった。
そんな私たちが、急に会うことに決まったのは、5日前の電話がきっかけだった。
「僕ね・・・今度の日曜・・・誕生日なんだ」
「わぁ、、おめでとう。いくつになるの?」
「30歳。」
「おじさんの仲間入りだぁ!」
「こら・・・おじさんじゃない。ナイスミドルになる・・って言って欲しいな・・あはは」
からかうような私の声と、楽しそうに笑う彼の声が交差する。
「お祝いしなくっちゃ。なにがいい?」
少しだけ、間があった。
「君に・・・会いたい・・・」
私は返事に困って、黙り込む。
「君に・・・会いたい・・・だめ・・?」
また少し間があってから、彼が再び言う。
「1年前・・僕に気がついてくれた君に・・・僕に沢山の優しさをくれた君に・・・・会いたい・・・ 会って・・この手で・・思いっきり・・抱きしめたい・・・・」
会いたい、と言う気持ちは私にもあった。いままでに何度も言い出しそうとしては、自分の胸にしまい込んできた。
こういう機会でもないと、私たちは、会うきっかけがつかめないのかもしれない、、、、
「、、会ったらすぐ、、、抱きしめてくれる、、、?」
返事はすぐにあった。
「もちろん」
「ん、、、じゃぁ、、、会いに行ってあげる」
私が明るい声を出すと、彼はほっとしたように笑った。
「ありがとう。会ったら・・そうだな・・・『下着姿の君を縛って、海岸線をドライブ』・・っていうのはどう?」
「な、、なんでそうなるのよぉぉ、、」
「前に『縛られてみたい』・・って言ってたじゃない?課題をひとりでするんじゃなくて、今度は僕の前でさせてあげるよ・・」
「恥ずかしいから、、いやよぉ、、」
「だからいいんじゃない。誕生日のお祝いは『丸1日、僕の好きにさせてくれる』って言うのがいいかな。」
「そ、、それが誕生日プレゼント?」
「約束ね」
彼ははっきりした声でそう言うと、「1時間経ったからまた明日ね、おやすみ・・」と、電話を切った。
海岸線を1時間くらいドライブしてから、車を止め、砂浜を散歩することになった。
どちらからともなく、手を繋いで歩く。
「いい天気、、、」
「ほんとだね・・・露出日和・・ってとこかな・・」
「もう、、えっちだなぁぁ、、、」
真っ赤になる私を見て、彼は楽しそうに笑う。
「そのブラウスのボタン・・ひとつはずして・・・・それから・・ストッキング脱いで・・裸足になってごらん・・」
「それだけ、、、で、いいの、、?」
彼はうなずく。
「恥ずかしがりやのゆきなに・・・いきなり凄い事・・させたりしないよ・・・」
「うん、、」
私は彼の見ている前で、ボタンをはずしてストッキングを脱ぐ。
ドキドキと心臓がなる音が、聞こえてきそうなくらい恥ずかしいのに、もうひとつ多くボタンをはずしてみたいような、 不思議な感覚に襲われていた。
「はい・・よくできました・・」
彼が、ぎゅっと抱きしめてくれる。
「ちょっと早いけど・・お昼にしようか?見晴らしのいいお店・・予約してあるんだ・・・」
「このままの格好で、、、?」
「もちろん・・・」
私がうなずくと、彼は私の右手を引いて、歩きだした。
車に乗る前に足についた砂を軽く払う。
その時、こっそり私は、2つ目のボタンをはずした、、、
彼が予約したと言うレストランは、海岸線から少し離れた高台にあった。
真っ青な海と光る水平線。
海の幸のランチ。
自然に会話も弾む。
デザートを食べ終わった時、不意に彼は言った。
「ここに・・部屋・・・とってあるから・・・・」
私は何のことかわからなくて首をかしげ、、、すぐに真っ赤になった。
彼は立ち上がると、私の手を取る。
「おいで・・・」
(3)へ続く
(My妄想小説サイト:クリスタルムーンより転機)
駅の地下駐車場に止めてある車の前で、彼が言った。
こくん、、、、
私は無言でうなずく。
「・・・乗って」
彼は助手席のドアを開けてくれる。
私は素直にシートの腰を落とした。
彼の車は、ブルーのMRⅡ。
Tバールーフを開けてから、彼はエンジンをかける。
「海・・・見に行こうか・・・?」
彼は明るい声で言う。
私はまた、こくん、、と、うなずく。
「・・・どうしたの・・?元気ないね・・・」
私はうつむいたまま。
彼は左手を私の方に伸ばす。
その指が私の頬に触れた瞬間、私は、びくん、、としてしまった。
「大丈夫・・・心配しないで・・・・」
彼は私の頭を、優しくなでてくれる。
「ゆきなが・・嫌がることは・・絶対にしないから・・・約束する・・・」
「ほんと、、、?」
「うん・・・だから・・そんなに怯えたような顔・・しないで・・・ね」
「ん、、、」
ようやく私の顔に、笑顔が戻った。
思ったより大きな音を立てて、車が走り出した。
私は小さく悲鳴を上げる。
「もしかして、、族車、、、?」
彼は大きな声を出して笑う。
「あははは・・違うってば・・・これはこういう車なの」
「そんなこと言って、あやしいなぁ。本当はバリバリのヤンキー上がりなんじゃないのぉ?」
「こら・・」
彼は私の頭をコツン、と叩く。
そのまま、ギュ・・っと、私の頭を抱き寄せる。
「その方がゆきならしいよ・・・思った通り・・笑顔がよく似合うね」
私は彼の肩に頭をこすりつけながら「すりすり」って言うと、彼は大笑いした。
「チャットで書いている言葉を、実際に行動でやると、結構マヌケかも、、」
すっかり和んだ車内に、2人の笑い声が響いた。
私は東京に住んでいて、彼は神奈川に住んでいた。
特に離れた距離でもないのに、今まで1回も会わなかったのは、それだけお互いに慎重だったからかもしれない。
私の彼も、人が信じられなくなっていた時に出会った。
やっと見つけた「信じられそうな人」が、実際に会ったことが原因で失うことになってしまったら、、と考えると、 なかなか勇気が出なかった。
そんな私たちが、急に会うことに決まったのは、5日前の電話がきっかけだった。
「僕ね・・・今度の日曜・・・誕生日なんだ」
「わぁ、、おめでとう。いくつになるの?」
「30歳。」
「おじさんの仲間入りだぁ!」
「こら・・・おじさんじゃない。ナイスミドルになる・・って言って欲しいな・・あはは」
からかうような私の声と、楽しそうに笑う彼の声が交差する。
「お祝いしなくっちゃ。なにがいい?」
少しだけ、間があった。
「君に・・・会いたい・・・」
私は返事に困って、黙り込む。
「君に・・・会いたい・・・だめ・・?」
また少し間があってから、彼が再び言う。
「1年前・・僕に気がついてくれた君に・・・僕に沢山の優しさをくれた君に・・・・会いたい・・・ 会って・・この手で・・思いっきり・・抱きしめたい・・・・」
会いたい、と言う気持ちは私にもあった。いままでに何度も言い出しそうとしては、自分の胸にしまい込んできた。
こういう機会でもないと、私たちは、会うきっかけがつかめないのかもしれない、、、、
「、、会ったらすぐ、、、抱きしめてくれる、、、?」
返事はすぐにあった。
「もちろん」
「ん、、、じゃぁ、、、会いに行ってあげる」
私が明るい声を出すと、彼はほっとしたように笑った。
「ありがとう。会ったら・・そうだな・・・『下着姿の君を縛って、海岸線をドライブ』・・っていうのはどう?」
「な、、なんでそうなるのよぉぉ、、」
「前に『縛られてみたい』・・って言ってたじゃない?課題をひとりでするんじゃなくて、今度は僕の前でさせてあげるよ・・」
「恥ずかしいから、、いやよぉ、、」
「だからいいんじゃない。誕生日のお祝いは『丸1日、僕の好きにさせてくれる』って言うのがいいかな。」
「そ、、それが誕生日プレゼント?」
「約束ね」
彼ははっきりした声でそう言うと、「1時間経ったからまた明日ね、おやすみ・・」と、電話を切った。
海岸線を1時間くらいドライブしてから、車を止め、砂浜を散歩することになった。
どちらからともなく、手を繋いで歩く。
「いい天気、、、」
「ほんとだね・・・露出日和・・ってとこかな・・」
「もう、、えっちだなぁぁ、、、」
真っ赤になる私を見て、彼は楽しそうに笑う。
「そのブラウスのボタン・・ひとつはずして・・・・それから・・ストッキング脱いで・・裸足になってごらん・・」
「それだけ、、、で、いいの、、?」
彼はうなずく。
「恥ずかしがりやのゆきなに・・・いきなり凄い事・・させたりしないよ・・・」
「うん、、」
私は彼の見ている前で、ボタンをはずしてストッキングを脱ぐ。
ドキドキと心臓がなる音が、聞こえてきそうなくらい恥ずかしいのに、もうひとつ多くボタンをはずしてみたいような、 不思議な感覚に襲われていた。
「はい・・よくできました・・」
彼が、ぎゅっと抱きしめてくれる。
「ちょっと早いけど・・お昼にしようか?見晴らしのいいお店・・予約してあるんだ・・・」
「このままの格好で、、、?」
「もちろん・・・」
私がうなずくと、彼は私の右手を引いて、歩きだした。
車に乗る前に足についた砂を軽く払う。
その時、こっそり私は、2つ目のボタンをはずした、、、
彼が予約したと言うレストランは、海岸線から少し離れた高台にあった。
真っ青な海と光る水平線。
海の幸のランチ。
自然に会話も弾む。
デザートを食べ終わった時、不意に彼は言った。
「ここに・・部屋・・・とってあるから・・・・」
私は何のことかわからなくて首をかしげ、、、すぐに真っ赤になった。
彼は立ち上がると、私の手を取る。
「おいで・・・」
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