2ntブログ
眠らない森
ひざまずいてもなお、踏みにじられながらイかされる事が愛されていると実感できるから・・・変態妄想に抗えない
BirthdayPresent(2)
「約束・・・覚えている・・・?」
駅の地下駐車場に止めてある車の前で、彼が言った。
こくん、、、、
私は無言でうなずく。
「・・・乗って」
彼は助手席のドアを開けてくれる。
私は素直にシートの腰を落とした。
彼の車は、ブルーのMRⅡ。
Tバールーフを開けてから、彼はエンジンをかける。
「海・・・見に行こうか・・・?」
彼は明るい声で言う。
私はまた、こくん、、と、うなずく。
「・・・どうしたの・・?元気ないね・・・」
私はうつむいたまま。
彼は左手を私の方に伸ばす。
その指が私の頬に触れた瞬間、私は、びくん、、としてしまった。
「大丈夫・・・心配しないで・・・・」
彼は私の頭を、優しくなでてくれる。
「ゆきなが・・嫌がることは・・絶対にしないから・・・約束する・・・」
「ほんと、、、?」
「うん・・・だから・・そんなに怯えたような顔・・しないで・・・ね」
「ん、、、」
ようやく私の顔に、笑顔が戻った。


思ったより大きな音を立てて、車が走り出した。
私は小さく悲鳴を上げる。
「もしかして、、族車、、、?」
彼は大きな声を出して笑う。
「あははは・・違うってば・・・これはこういう車なの」
「そんなこと言って、あやしいなぁ。本当はバリバリのヤンキー上がりなんじゃないのぉ?」
「こら・・」
彼は私の頭をコツン、と叩く。
そのまま、ギュ・・っと、私の頭を抱き寄せる。
「その方がゆきならしいよ・・・思った通り・・笑顔がよく似合うね」
私は彼の肩に頭をこすりつけながら「すりすり」って言うと、彼は大笑いした。
「チャットで書いている言葉を、実際に行動でやると、結構マヌケかも、、」
すっかり和んだ車内に、2人の笑い声が響いた。


私は東京に住んでいて、彼は神奈川に住んでいた。
特に離れた距離でもないのに、今まで1回も会わなかったのは、それだけお互いに慎重だったからかもしれない。
私の彼も、人が信じられなくなっていた時に出会った。
やっと見つけた「信じられそうな人」が、実際に会ったことが原因で失うことになってしまったら、、と考えると、 なかなか勇気が出なかった。
そんな私たちが、急に会うことに決まったのは、5日前の電話がきっかけだった。
「僕ね・・・今度の日曜・・・誕生日なんだ」
「わぁ、、おめでとう。いくつになるの?」
「30歳。」
「おじさんの仲間入りだぁ!」
「こら・・・おじさんじゃない。ナイスミドルになる・・って言って欲しいな・・あはは」
からかうような私の声と、楽しそうに笑う彼の声が交差する。
「お祝いしなくっちゃ。なにがいい?」
少しだけ、間があった。
「君に・・・会いたい・・・」
私は返事に困って、黙り込む。
「君に・・・会いたい・・・だめ・・?」
また少し間があってから、彼が再び言う。
「1年前・・僕に気がついてくれた君に・・・僕に沢山の優しさをくれた君に・・・・会いたい・・・ 会って・・この手で・・思いっきり・・抱きしめたい・・・・」
会いたい、と言う気持ちは私にもあった。いままでに何度も言い出しそうとしては、自分の胸にしまい込んできた。
こういう機会でもないと、私たちは、会うきっかけがつかめないのかもしれない、、、、
「、、会ったらすぐ、、、抱きしめてくれる、、、?」
返事はすぐにあった。
「もちろん」
「ん、、、じゃぁ、、、会いに行ってあげる」
私が明るい声を出すと、彼はほっとしたように笑った。
「ありがとう。会ったら・・そうだな・・・『下着姿の君を縛って、海岸線をドライブ』・・っていうのはどう?」
「な、、なんでそうなるのよぉぉ、、」
「前に『縛られてみたい』・・って言ってたじゃない?課題をひとりでするんじゃなくて、今度は僕の前でさせてあげるよ・・」
「恥ずかしいから、、いやよぉ、、」
「だからいいんじゃない。誕生日のお祝いは『丸1日、僕の好きにさせてくれる』って言うのがいいかな。」
「そ、、それが誕生日プレゼント?」
「約束ね」
彼ははっきりした声でそう言うと、「1時間経ったからまた明日ね、おやすみ・・」と、電話を切った。


海岸線を1時間くらいドライブしてから、車を止め、砂浜を散歩することになった。
どちらからともなく、手を繋いで歩く。
「いい天気、、、」
「ほんとだね・・・露出日和・・ってとこかな・・」
「もう、、えっちだなぁぁ、、、」
真っ赤になる私を見て、彼は楽しそうに笑う。
「そのブラウスのボタン・・ひとつはずして・・・・それから・・ストッキング脱いで・・裸足になってごらん・・」
「それだけ、、、で、いいの、、?」
彼はうなずく。
「恥ずかしがりやのゆきなに・・・いきなり凄い事・・させたりしないよ・・・」
「うん、、」
私は彼の見ている前で、ボタンをはずしてストッキングを脱ぐ。
ドキドキと心臓がなる音が、聞こえてきそうなくらい恥ずかしいのに、もうひとつ多くボタンをはずしてみたいような、 不思議な感覚に襲われていた。
「はい・・よくできました・・」
彼が、ぎゅっと抱きしめてくれる。
「ちょっと早いけど・・お昼にしようか?見晴らしのいいお店・・予約してあるんだ・・・」
「このままの格好で、、、?」
「もちろん・・・」
私がうなずくと、彼は私の右手を引いて、歩きだした。
車に乗る前に足についた砂を軽く払う。
その時、こっそり私は、2つ目のボタンをはずした、、、


彼が予約したと言うレストランは、海岸線から少し離れた高台にあった。
真っ青な海と光る水平線。
海の幸のランチ。
自然に会話も弾む。
デザートを食べ終わった時、不意に彼は言った。
「ここに・・部屋・・・とってあるから・・・・」
私は何のことかわからなくて首をかしげ、、、すぐに真っ赤になった。
彼は立ち上がると、私の手を取る。
「おいで・・・」


(3)へ続く




(My妄想小説サイト:クリスタルムーンより転機)




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テーマ:女が書く官能小説 - ジャンル:アダルト

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